人気ブログランキング | 話題のタグを見る

匝瑳市の大浦ゴボウのこと

九十九、里匝瑳市(ソウサシ)、総武本線の八日市場に行って来ました。
(妖怪千葉ではありません)訪問の目的は「大浦牛蒡」
なかには長さ1m以上、30cm以上の胴回りの物もあるという巨大な牛蒡です。
匝瑳市の大浦ゴボウのこと_d0233324_4281781.jpg

(画像は千葉県観光課HPより)
起源は定かで無いようで、二百数十年前の大浦村で
鈴木四郎兵衛さんが偶然発見し改良したとされているそうです、
天慶3年(940年) 、藤原秀郷が平将門の乱を討伐する為に出陣 → 
成田山新勝寺で戦勝祈願 → 大浦牛蒡で酒宴 → 戦に勝利 → 
新勝寺を再訪し、大浦牛蒡で祝宴 → 大浦牛蒡は縁起の良い物とされ「勝ち牛蒡」と
呼ばれるようになったとの話しも根付いているようです。

それを裏付けるように、今でも7件の生産組合農家が栽培に取り組み、
収穫された大浦牛蒡は成田山新勝寺に納められ、精進料理に使われています。
大浦牛蒡は連作が出来ません。その大きさゆえに畑の休耕期間は五年、
しかも収穫出来るのは、畳み2畳に1本の割合なのだとか。
収穫された大浦牛蒡の殆どは、成田山新勝寺に納められるので、
市場に出回るのは小ぶりの物など極僅かですが、
地元の割烹柿岡さんでは、大浦牛蒡をいただく事が出来ます。
匝瑳市の大浦ゴボウのこと_d0233324_431668.jpg

大浦牛蒡の中身は空洞なので、皮付きのまま輪切りにし、
ひき肉を詰めて煮込むのが八日市場流。ちなみに成田山新勝寺では、
精進料理なので空洞のまま煮込むそうです。
匝瑳市の大浦ゴボウのこと_d0233324_4325973.jpg

画像右の小鉢に入っているのが普通の牛蒡、左は切株。…ではなく大浦牛蒡です。
調理法にも技が有るのでしょうが、スッーと箸が通り驚く程やわらか。
食感は牛蒡というよりも人参や芋に近いようにも思えます。
今回は、女将さんのご厚意で離れの個室でイロイロとお話しを伺いながら、
美味しく大浦牛蒡を戴く事が出来ました。(女将さんありがとうございました)

大浦牛蒡の旬は始まったばかり。成田山新勝寺に納められるのが主なのですが、
12月になるとまれに規格外のものが、道の駅で売られる事もあるそうです。
勝負事が控えている方は、美味しくて勝運の牛蒡を試しみてはいかがでしょうか?


柿岡屋   千葉県匝瑳市八日市場イ2487

by chibanokoto | 2011-11-25 04:34 | 最近体験した●●●のこと  

<< 南房総のみかんのこと 千葉の畜産のこと その2 >>