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船橋漁港のこと

船橋漁港に行ってきました。ベットタウンのイメージが強い船橋ですが、
古くから江戸前の魚を水揚げする立派な漁港があるのです。
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水揚げされる物は、名物の江戸前海苔、イワシ、アジ、コノシロ、イシモチ、
イシカレイ、ワタリガニ、カマスなども獲れるそうですが、この時期注目なのは浅利。
潮干狩りでも人気の船橋ですが、地場産の浅利は粒が大きく旨味が詰まっています。
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船に積まれているのは、「じょれん」と呼ばれたり「かいまき」と呼ばれたりする
海底の浅利を獲る道具です。長さはゆうに4~5m。この大きな籠を水中に落とし込み
腰に備え付けて振ると浅利やバカガイ、ホンビノス貝が獲れるそうですが、
大きさと重さ、水圧を考えると相当な体力が必要そうです・・・。

そしてもう1つの名物がスズキです。千葉のスズキの水揚げは全国の1/4を占めるそうで、
中でも内湾が一番多く、更にその中で一番の水揚げを誇るのが船橋漁港なのだそうです。
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関東では、成長度合によってセイゴ→フッコ→スズキと呼び名が変わる出世魚で、
季節によって生息する場所も移り変わります。 秋になれば産卵に向けて湾口へ移動して
冬を過ごし、春になると内湾へ戻り、 川から下る豊富な餌を蓄えて夏場に旬を迎えます。
このサイクルを繰り返し成長して行くのだそうです。

スズキは昔からお馴染みの魚だったようで、古代の貝塚からはスズキの骨が出土していますし、
古い文献では江戸時代、天保2年(1831年)の魚図鑑「魚鑑(うおかがみ)」に、
「銚子(千葉)産をよしとするが、角田川(東京隅田川)下流にいるスズキは、
夏に刺身にするとこれに過ぎるものはない」とあるそうで、
千葉や東京湾で旬にあわせて親しまれていた事もうかがえますね。
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船橋漁港では、毎月第3土曜日に朝市が開かれています。
魚のさばき方講座が開催されていたり、出店や地元の石釜ピザ屋さんも並びます。
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水揚げされた魚介も手に入れられますし、地元の小松菜をはじめとした青果も並びますので、
ちょっと早起きして出かけてみると、なかなか楽しめるのであります。

by chibanokoto | 2012-06-27 04:19 | 最近体験した●●●のこと  

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