今年も立派な椎茸がとれました。

FsLABOのコーチ、高旨さんの原木栽培椎茸です。
木々に囲まれた勝浦の里山で、冬の椎茸が最盛期です。
一般的に原木には「くぬぎ」や「なら」「栗」「椎」などが使われますが、
高旨さんが使用する木は主に「なら」です。

椎茸は原木から栄養を吸収しながら実を形成します。
千葉県の「なら」は、生息している周りの草木も発育が良いので、
木にツタのように巻き付き、真っ直ぐな原木を大量に安定的に入手する事が難しく、
毎年近隣県の寒冷地からも、栽培する椎茸に相応しい原木を取り寄せています。
さらに椎茸の菌糸を活発に繁殖させるには、年輪の外側にあたる
色の薄い辺材と呼ばれる部位と、樹皮面積が多い物が向いています。
原木選びと管理は非常に重要で大切な作業であり、とても重労働です。

初冬に伐採した原木は、2ヶ月位かけて風と日にあて余分な水分を除きます。
この年は2月末に15,000本の原木が長さ1m程に揃えられていました。
そして3月に入ると椎茸菌を植え付ける「植菌作業」です。
原木に穴を開け椎茸菌を植え込みます。一本の木に20箇所くらい?
菌を植え付けた原木(菌が付いた木はホダと言います)は四角く組まれ、
椎茸菌が原木を腐朽しながら十分に栄養を吸収して行くのですが、
その間何度か天地を入れ替えながら、
まんべんなく椎茸菌が回るようにホダを組み替えていきます。

椎茸の発生適期が来るまでは、じっくりと管理しながら待つ事になるのですが、
管理する場所も重要で、適度な温度と風通しの良さが必要になります。
そこで高旨農園さんではキウイの棚を利用します。
キウイの葉が茂る春から初夏は日差しを避けてくれ、
棚の下に組まれたホダは風通しも確保出来る分けです。
夏場は温度が上がり過ぎる(35度以上)と椎茸菌自体が死んでしまいます。
風が通り過ぎても乾燥してしまい、椎茸が育つ前に干からびてしまうので、
散水したり、置き場を山の下にしたりと工夫をしています。
晩秋、もうひとつ重要な作業が「浸水」
腐朽が進み、椎茸が発生しやすい状態になったホダを冷水に一晩漬けます。
椎茸菌の成長には水分と酸素が必要になるので、
この作業によって原木に最適な水分を保持させるそうです。
なんだか寝ていた椎茸菌が起きて、顔を洗って発生の準備してるみたいです(笑)
原木の水分が多過ぎれば、その分含まれる空気は少なくなってしまうので、
健全な椎茸菌を育てる為には、
自然を相手にした様々な微妙なコントロールが必要なのです。

高旨農園は「浸水」に豊富な湧水を使用します。
湧水の水源はこんなにきれいで素敵ところ。
川には今でもシジミやホトケドジョウ、カジカ蛙、蛍などが沢山生息していて、
ホウネンエビが泳いでいる程綺麗な水で、水田にも利用しています。
豊かな自然がたくさんの生物、植物や食物を育んでいるわけです。
十分に浸水したホダはいよいよ、発生用のホ場へ並べられます。
原木の中で菌糸が繁殖しきれ無くなると、樹皮に小さな椎茸が出はじめ、
初冬に美味しく成長し収穫期を迎えます。

最盛期は11月過ぎ。いくら温暖な勝浦とはいえ、冬はそれなりに寒いです。
それは椎茸も同じことで、高旨農園の冬のホ場は肌寒い程度に調整されていて、
微妙な寒暖差を与え椎茸をじっくり成長させ、旨味をたっぷり蓄えさせています。
室温をコントロールするのが、自ら考案、改造した薪ストーブ。

前面はストーブ、中間層を通る熱波は、増設した後方の簡易コンベクションに送られます。
コンベクションは低温でジワジワ熱が加わりますので、
味わいと栄養を濃縮した野菜チップやドライフルーツが作れる分けです(笑)

ホダの寿命は2~3年。収穫の終わったホダはキウイの棚の下で、
保湿と温度を調整管理しながら、次の収穫期まで大切に保管されます。
休ませているホダには原基といって、
収穫時に椎茸に成りきれなかった菌糸が残っている事があります。
結果的に、そのまま2サイクル目を向かえる原基は
時としてこんなに大きなジャンボ椎茸になる事があるのです!

このジャンボ椎茸にめぐり合えたらラッキーです。
バター醤油で焼くと、ステーキのような食べ応えで
旨味をたっぷりと持った椎茸となるのです(笑)

椎茸にはエネルギー代謝に必要なビタミンB1,B2が多く含まれ、
ミネラルもバランス良く含まれて低カロリー。
キノコ類特有のレンチナンは抵抗力を助けると言われています。
エルゴステロールは陽を浴びるとビタミンDに変わる成分で、
カルシウムの吸収を助けるそうです。
干した椎茸も栄養価が高いようですね。

高旨農園では冬の椎茸が終わっても、
ハウスで環境をコントロールしながら年間通して椎茸栽培を行っています。
天日で干した椎茸も加工しているから、いつでも椎茸があるので安心です(笑)
「ちばのこと」も参加する勝浦のFsLABO
現地でいろいろ体験し、食べて遊んで、ちょっと学べる空間を勝浦とネット上に作りました。
お時間ある時に、いちど覗いてみてください。
FsLABO http://fslabo.wix.com/farmerslabo
高旨農園Blog http://ameblo.jp/pr11/
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FsLABOのコーチ、高旨さんの原木栽培椎茸です。
木々に囲まれた勝浦の里山で、冬の椎茸が最盛期です。
一般的に原木には「くぬぎ」や「なら」「栗」「椎」などが使われますが、
高旨さんが使用する木は主に「なら」です。

椎茸は原木から栄養を吸収しながら実を形成します。
千葉県の「なら」は、生息している周りの草木も発育が良いので、
木にツタのように巻き付き、真っ直ぐな原木を大量に安定的に入手する事が難しく、
毎年近隣県の寒冷地からも、栽培する椎茸に相応しい原木を取り寄せています。
さらに椎茸の菌糸を活発に繁殖させるには、年輪の外側にあたる
色の薄い辺材と呼ばれる部位と、樹皮面積が多い物が向いています。
原木選びと管理は非常に重要で大切な作業であり、とても重労働です。

初冬に伐採した原木は、2ヶ月位かけて風と日にあて余分な水分を除きます。
この年は2月末に15,000本の原木が長さ1m程に揃えられていました。
そして3月に入ると椎茸菌を植え付ける「植菌作業」です。
原木に穴を開け椎茸菌を植え込みます。一本の木に20箇所くらい?
菌を植え付けた原木(菌が付いた木はホダと言います)は四角く組まれ、
椎茸菌が原木を腐朽しながら十分に栄養を吸収して行くのですが、
その間何度か天地を入れ替えながら、
まんべんなく椎茸菌が回るようにホダを組み替えていきます。

椎茸の発生適期が来るまでは、じっくりと管理しながら待つ事になるのですが、
管理する場所も重要で、適度な温度と風通しの良さが必要になります。
そこで高旨農園さんではキウイの棚を利用します。
キウイの葉が茂る春から初夏は日差しを避けてくれ、
棚の下に組まれたホダは風通しも確保出来る分けです。
夏場は温度が上がり過ぎる(35度以上)と椎茸菌自体が死んでしまいます。
風が通り過ぎても乾燥してしまい、椎茸が育つ前に干からびてしまうので、
散水したり、置き場を山の下にしたりと工夫をしています。
晩秋、もうひとつ重要な作業が「浸水」
腐朽が進み、椎茸が発生しやすい状態になったホダを冷水に一晩漬けます。
椎茸菌の成長には水分と酸素が必要になるので、
この作業によって原木に最適な水分を保持させるそうです。
なんだか寝ていた椎茸菌が起きて、顔を洗って発生の準備してるみたいです(笑)
原木の水分が多過ぎれば、その分含まれる空気は少なくなってしまうので、
健全な椎茸菌を育てる為には、
自然を相手にした様々な微妙なコントロールが必要なのです。

高旨農園は「浸水」に豊富な湧水を使用します。
湧水の水源はこんなにきれいで素敵ところ。
川には今でもシジミやホトケドジョウ、カジカ蛙、蛍などが沢山生息していて、
ホウネンエビが泳いでいる程綺麗な水で、水田にも利用しています。
豊かな自然がたくさんの生物、植物や食物を育んでいるわけです。
十分に浸水したホダはいよいよ、発生用のホ場へ並べられます。
原木の中で菌糸が繁殖しきれ無くなると、樹皮に小さな椎茸が出はじめ、
初冬に美味しく成長し収穫期を迎えます。

最盛期は11月過ぎ。いくら温暖な勝浦とはいえ、冬はそれなりに寒いです。
それは椎茸も同じことで、高旨農園の冬のホ場は肌寒い程度に調整されていて、
微妙な寒暖差を与え椎茸をじっくり成長させ、旨味をたっぷり蓄えさせています。
室温をコントロールするのが、自ら考案、改造した薪ストーブ。

前面はストーブ、中間層を通る熱波は、増設した後方の簡易コンベクションに送られます。
コンベクションは低温でジワジワ熱が加わりますので、
味わいと栄養を濃縮した野菜チップやドライフルーツが作れる分けです(笑)

ホダの寿命は2~3年。収穫の終わったホダはキウイの棚の下で、
保湿と温度を調整管理しながら、次の収穫期まで大切に保管されます。
休ませているホダには原基といって、
収穫時に椎茸に成りきれなかった菌糸が残っている事があります。
結果的に、そのまま2サイクル目を向かえる原基は
時としてこんなに大きなジャンボ椎茸になる事があるのです!

このジャンボ椎茸にめぐり合えたらラッキーです。
バター醤油で焼くと、ステーキのような食べ応えで
旨味をたっぷりと持った椎茸となるのです(笑)

椎茸にはエネルギー代謝に必要なビタミンB1,B2が多く含まれ、
ミネラルもバランス良く含まれて低カロリー。
キノコ類特有のレンチナンは抵抗力を助けると言われています。
エルゴステロールは陽を浴びるとビタミンDに変わる成分で、
カルシウムの吸収を助けるそうです。
干した椎茸も栄養価が高いようですね。

高旨農園では冬の椎茸が終わっても、
ハウスで環境をコントロールしながら年間通して椎茸栽培を行っています。
天日で干した椎茸も加工しているから、いつでも椎茸があるので安心です(笑)
「ちばのこと」も参加する勝浦のFsLABO
現地でいろいろ体験し、食べて遊んで、ちょっと学べる空間を勝浦とネット上に作りました。
お時間ある時に、いちど覗いてみてください。
FsLABO http://fslabo.wix.com/farmerslabo
高旨農園Blog http://ameblo.jp/pr11/
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# by chibanokoto | 2016-02-05 00:10 | 最近体験した●●●のこと