勝浦の椎茸のこと

勝浦の高旨(タカムネ)さんを訪問しました。
勝浦と言えば海をイメージされると思いますが、ここはごらんの通りの里山です。
大多喜から勝浦へ向かって車を走らせる事数分の市町境に位置します。
高旨さんは木々に囲まれたこの土地で、椎茸の原木栽培をしています。
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「くぬぎ」や「ミズナラ」「栗」「椎」などの木を使う方も居ますが、
高旨さんが使用する木は主に「なら」です。
千葉県の「なら」は、生息している周りの草木も発育が良いので、
木にツタのように巻き付き、真っ直ぐな原木を大量に安定適に入手する事が難しく、
毎年近隣県の寒冷地から、栽培する椎茸に相応しい原木を取り寄せているとの事です。

椎茸は原木から栄養を吸収しながら実を形成するので、
原木選びと管理は非常に重要な作業なのだそうです。
画像は最盛期の冬に使用される原木が、規則的に組まれている所です。
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原木が栽培場に届いてから先ず行う事は、椎茸菌を植え付ける「植菌作業」です。
原木に穴を開け椎茸菌を植え込みます。一本の木に20箇所くらいでしょうか?
菌を植え付けた原木(菌が付いた木はホダ木と言います)は四角く組まれ、
椎茸菌が原木を腐朽させながら十分に栄養を吸収し、
椎茸の発生適期が来るまでじっくりと管理しながら待ちます。

腐朽が進み、椎茸が発生しやすい状態になったホダ木を冷水に一晩漬けます。
十分に浸水したホダ木は発生用のホ場(ハウス内)へ並べられます。
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椎茸が程よく成長しところで収穫です。

夏場は温度が上がり過ぎる(35度以上)と椎茸菌自体が死んでしまいます。
そうならない様にハウスの窓を開けたりしますが、
風が通り過ぎても乾燥してしまい、椎茸が育つ前に干からびてしまうので、
ハウスの中に散水したり、山の下にハウスを建てたりと工夫をしています。
高旨さんのハウスには、日よけのキウイの木が葉を茂らせていました。

しかし・・・、高旨さんのホ場に椎茸は殆どありません。
ご主人が「夏の椎茸はお勧めしない。11月にまたおいで」と教えてくれました。
最盛期の11月の椎茸は肉厚でジューシー、香り豊かな椎茸が収穫出来るそうです。

高旨さんは栽培から収穫、受発注から出荷まで全てご自身で行っています。
大量生産大量販売は行わずに、消費者の顔の見える範囲で生産し販売を行っています。
夏のホ場に椎茸が殆ど無い理由が、なんだか分かった気がします。

色々なお話を伺った帰りに、乾燥椎茸を分けて頂きました。
母屋の軒先で丁寧に干されていた椎茸です。
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その場で早速開封してみると、濃縮された椎茸の香りがフワ~ッと広がります。
そのままスナックのように頂けます。
しっかりと干されているのに、口に当たらない旨みの広がる干し椎茸です。
椎茸栽培の方法で菌床栽培がありますが、菌床栽培では、自然ではない工程があるので、
干た椎茸をそのまま美味しく食べられる事は無いようです。
(菌床椎茸は形が整っていて、流通面では都合の良い事も多いですし、
香味が少なく子供の椎茸嫌いが直ったという話しもあるそうですが、
個人的には、原木の栄養をたっぷりと吸収した椎茸とは別ものに思います。)
帰宅後、頂いた乾燥椎茸は戻してお吸い物に、そうめんの具にと
色々と使わせていただき、家族でアッと言う間に完食してしまいました!

実は高旨さんはお米も栽培しています。このお米がまた凄いんです!
11月の椎茸の収穫時にもまたお邪魔しますが、夏、秋、冬と
ホ場や稲田の状況を、高旨農園のご長男、昌史さんと一緒に
継続して紹介して行きと思っています!



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by chibanokoto | 2011-07-01 03:24 | 最近体験した●●●のこと  

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