いすみ市のチーズのこと

いすみ市のチーズ工房「よじゅえもん」さんに行ってきました。
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江戸時代に始まった日本の酪農は千葉県南房総が発祥とされ、
今も県内には多くの牧場、酪農家が存在しています。
「よじゅえもん」さんも、関さんご夫婦が営むベテラン酪農家ですが、
他の酪農家さんとは一日の様子が少々異なります。

早朝、牛の世話をしてから乳牛の様子を見て搾乳をし、
その搾ったばかりの牛乳は数m先のチーズ工房へと運ばれます。
午後からは、関さん夫婦のスイッチは酪農家からチーズ職人へと切り替わり、
搾りたての牛乳もその場でフレッシュなチーズへと生まれ変わります。
身近で新鮮な「酪農家が作る千葉のチーズ」がこの工房で作られるわけです。
夕方からはまた牛舎へと戻り、牛の世話をしてから一日が終わるという
常に牛と乳製品に向き合う毎日が続いているそうです。
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製造するチーズは、カチョカバロ(左上)、フレッシュ(右上)、
ストリングス(左下)、モッツァレラ(右下)の4種類。
牛の頭数もチーズの種類も少ないのですが、品質、手作り、出来立てにこだわり、
乳牛の世話から始める工程を考えると、目の行き届く範囲で
一連の作業が行われている事が伺えます。 そのこだわりはそのまま
「よじゅえもん」チーズの特長になっているように感じられます。

今回は「よじゅえもん」さんの代表作、フレッシュチーズの製造工程を教えて頂きました。

まず牛乳を低温殺菌し乳酸菌を加え、
牛乳の糖質と乳酸菌が乳酸発酵を始めた頃、レンネット(凝固酵素)を加えます。
温度と酸度を見極め様子を見ていたら、液体だった牛乳がプルプルとし始めました。
レンネットと乳酸が牛乳のタンパク質と乳脂肪等を固めたところで、
このカードと呼ばれる固体をカッティングして行きます。
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あらかじめ鍋底に敷いていた網を持ちあげると、縦目にカードがカットされ、
今度は鍋に横目の網を回し入れるとサイの目状に裁断されていきます。
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ここで攪拌をし、カードとホエーと呼ばれる液体に分けていきます。
ちょっとおねだりをして、出来たてのホエーを飲ませて頂きました。
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心地よい酸味とほのかな甘さは、牛乳にも乳酸ドリンクにもない穏やかな爽やかさ。
ホエーは牛乳に含まれていた水分と糖分、ビタミン類なので栄養価も高いそうです。
ホエー豚が喜んで飲むのもわかります。
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そしてカードの方はと言うと、定量ずつ型に詰められ成形の作業に入ります。
岩塩を振り余分な水分を落とすと同時に、牛乳本来の味わいを引き出します。
馴染んできたところで反転させて岩塩を振り、しばらく安定させると
「よじゅえもん」のフレッシュチーズが完成します。
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そのお味は、旨みがしかっりとありながらも軽やかな酸味が広がる
モッチリとした甘味控えめのチーズケーキのようでした。
そのまま日本酒のあてにしても充分ですし、
サイコロ状に刻んでサラダやコロッケの具にしても良さそうです。
我が子は卵を食べられないので、デザートとして出してあげれば喜んでもらえるかな?
その他にもお餅と重ねて焼いたカチョカバロを頂きました。
何ともいえない香ばしさと狐色の焼き目は食欲をそそります。
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いすみ市には「よじゅえもん」さんの他にも3件のチーズ工房があるそうで、
それぞれ個性あるチーズを作っているそうです。
いすみ市から、酪農発祥の地千葉のチーズが広がって行くと面白いですね。


よじゅえもんチーズ工房
千葉県いすみ市松丸111-1.


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by chibanokoto | 2012-01-18 07:15 | 最近体験した●●●のこと  

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