市川の赤レンガ倉庫のこと

東京は王子、飛鳥山公園。
幼少期に家族で都電に乗って何度と無く通ったこの公園は、
江戸から続く桜の名所でこの季節は沢山の人で賑わいます。
その桜のお山の先にあるのが、
独立行政法人酒類総合研究所の「赤レンガ酒造工場」
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1903年(明治36年)、旧大蔵省醸造試験所の施設として建てられ、
今も酒造業を志す方々の研修所として、現役で日本酒を醸造しています。
毎年この季節には施設の見学会が開かれ、きき酒も行われます。
明治建造物文化に触れ、お花見も同時に出来るとても贅沢な1日となるのです。

ところ変わって千葉県市川市、江戸川沿いの高台にも、
「国府台(コウノダイ)赤レンガ」が存在します。
建造は推定明治20年代、
県内最古と言われる貴重なフランス式の赤レンガ建造物ですが、
現在は閉鎖されていて、その処遇が注目されています。
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国府台は、明治時代の軍部の発展と伴に整備された陸軍の町で、
首都を守る野砲兵団の司令部が置かれる程、防衛上重要な場所だったそうです。
現存するこの赤レンガはその大部隊の武器倉庫として使用されていたようで、
当時の面影を今も残していました。
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戦後は千葉県血清研究所として、
優れた天然痘ワクチンの製造が行われていたそうですが、
研究所が2002年に閉鎖されると同時に「国府台赤レンガ」は
長い期間、廃墟のように休眠してしまいます。
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市川市と市民ボランティアは歴史的建造物として
譲渡を求めてきたそうですが、行く末はいまだ決っていないようです。
画像は昨年秋に一般公開された時のものです。
1階内部はモルタルが吹き付けられ、血清の冷蔵保管場として改築されていますが、
外観、2階内観は歴史を語る趣きある佇まいの赤レンガでした。
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隣接する里見城跡は、里見氏と北条氏が戦を繰り広げた古戦場。
現在は里見公園として整備され、毎年この時期に盛大に桜祭りが開かれています。
江戸川対岸の柴又帝釈天からも、矢切の渡し舟で沢山の見物客が訪れる桜の名所です。
この桜の季節に国府台赤レンガが公開されていたらどうだろう?
歴史を示す市の施設として、有効利用されていたらどうだろう?
市民の憩いの場として開放されていたらどうだろう?
千葉の入り口市川の赤レンガを、1階を千葉のお酒を集めたセラー、
2階を千葉の食材を使ったレストランにして、歴史や文化を紹介したらどうだろう?
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等と、親子でよく行くお散歩コースを思う「春」なのでした。
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by chibanokoto | 2012-04-13 03:35 | 最近体験した●●●のこと  

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