山武の「舞桜」守屋酒造のこと

創業明治26年(1893)、山武市蓮沼の守屋酒造さん。
d0233324_449818.jpg

ここ九十九里の山武市は千葉県の穀倉地帯。
東金市との境には酒蔵(シュゾウ)という地名があり、町には糀屋さんが点在。
酒蔵は5件も軒を並べる程にお米やお酒との係わりの深さを感じさせる地域です。

中でも元気なのが酒蔵見学を毎日受け入れる清酒「舞桜」を醸造する守屋酒造さん。

10月~3月までは日本酒を醸造し、5月~9月に掛けて焼酎を蒸留する
フル稼働の酒蔵で、蔵見学の動員数は年間10万人!にも上ると言います。
100周年にあたる平成4年からは、地元ボランティアと一緒に
造りの合間の4月に旧蔵を解放し、酒蔵コンサートも開催されています。
いつ訪れても何か発見がある、山武に人を招ける地域還元型?の蔵です。

モットーは「地酒は地の米、地の水、地の気候風土が醸し、地の人情が育てる酒」
千葉県産米で取り組む酒造りも納得の試みなのであります。

家族蔵の酒造りは少数での醸造。
蔵のモットーを持続する為に、随所に近代的な工夫が取り入れられています。

その一つが連続式蒸米機。
全長12m超?の大きな機械を地酒蔵では見た事ないです・・・。
蒸米機の最後には放冷機が設置され、効率を計られた設計で、
労力を考慮したメリハリある酒造りに努めているとの事でした。

そしてもう一つの設備が大型冷蔵庫。
100坪の冷蔵庫に15本のタンクが整然と並び、
お酒が低温でジックリ熟成されています。
d0233324_4534362.jpg

造りの時期は、徹底的に温度管理されたこの冷蔵庫内で酒造りが行われ、
酒は全量「槽」と呼ばれる古式伝統的な絞り機で贅沢に絞られます。

先代が新酒鑑評会の審査員に就いていた為、
長く自蔵の酒を鑑評会に出品出来なかったそうで、
「出品酒を造らないなら、自分達の本当に旨いと思う酒造りに集中しよう」、
「軽くて濃い酒、尻上がりの酒を造ろう」と、
辿りついた一つの答えが熟成であったとうかがいました。

冷蔵庫のタンクでは、純米は3年以上、吟醸は7年以上の熟成が施され、
コクの中にキレがある、辛くてズシリと旨味ある酒が眠りについています。
自蔵の置かれた状況等を切欠に、県内産の原材料で造る酒造りが主軸となり、
出品する為の酒のように、香立つ華やぎ重視の酒は醸造していないのです。
それが今では「舞桜」守屋酒造の個性に繋がり受け継がれていると言うわけです。
d0233324_457588.jpg


趣ある蔵の佇まいは、ドラマ「TRICKトリック」はじめ
映画やTVのロケ地に選ばれる事もしばしば。
d0233324_4583117.jpg

精力的な5代目蔵元は、千葉幕張のマリンスタジアムでのロッテ戦ではブースを出し、
千葉の酒「舞桜」の販売会を実施しています。
「あっ!知ってる。見たことある!飲んだ事ある!」と言う方も多いかもしれませんね。
[PR]

by chibanokoto | 2012-10-10 05:03 | 最近体験した●●●のこと  

<< ちばの栗のこと 東金のサトウキビと黒糖のこと >>